一度、そちらに踏み出してしまうと大変なことになります。
売上がたたない状況であっても、経費はかかります。
こんなことは本当は誰にでも分かるのです。
ですが、リストラに着手することの困難を思い煩っているうちに段々と、
経費支出を売上以外の別の方法に求め始める。
これが、会社の首を絞めることになっていきます。
手っ取り早いのは借入れです。数字が致命的に落ち込んでいないだけに、
なんとかあの手此の手で融資を引っ張り出すことができるかもしれません。
しかし、問題は、売上げが今後回復する見込みもないのに、融資を引っ張ってしまうと、
当然利子の負担が段々重くのしかかってきてしまい、
もっと悪いのは社長の意識が本業ではなく、返済にどんどん向いてしまうことです。
これでは悪循環で、営業が得意な社長も営業に頭が回らず、
技術が売りの社長もなかなか身が入りません。さらに会社の業績が悪くなります。
そして、さらなる融資を引っ張れないかと頭をひねり始めて、
会社が会社でなくなっていきます。